有名小説作家の彼氏に別れを告げると全力で拒否された
「ちょっ……待ってください」

「待てない」

「私、シャワー浴びてないです」

「二人きりの家でシャワーを浴びたくないと言ったのはヒナちゃんだよ」


い、言ったけど。あの時と今は状況が違うじゃない。ムッと頬をふくらますと、ルイさんは目を細めて笑った。いじわる。


そのまま抱っこされて、今まで一度も入ったことがないルイさんの寝室に運ばれて、ベッドの上に寝かされた。眼鏡を外して、私の体の上に重さを与えないように配慮して、覆い被さる。


「お、お願い。初めてはちゃんとシャワーを浴びてキレイにしたいんです。ルイさんが潔癖ならなおさら」

「ヒナちゃんは平気。最後まではしないから。たくさん触りたい」


本当にずるい。こんなこと言われたらダメって言えない。だって、私だけ平気だなんて。愛されているんだって実感する……。嬉しい。


「あの……今日こんなことになると思っていなくて。かわいい下着じゃなくて見られるの恥ずかしいです」

「どうせ脱ぐんだよ。気にしない」

「でもっ」

「じゃあ、服の上から触っていいい?」


私の返事を待つ前に、下から上にたくしあげるように胸を揉まれる。そして、薄い生地のワンピースの上から下着を指でずらされる。
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