有名小説作家の彼氏に別れを告げると全力で拒否された
「んー。嫌われたわけじゃないのかな。理由教えてよ」


私の挙動を見て嫌われたわけじゃないと言いきる彼。本当に見た目がいい男はズルい。私の反応を見て、さっきまでの真剣な目からいつもの優しい目つきに変わる。


「あの、手を」

「ダメ」

「ドキドキして話せません!!」

「うん。わざと」


いじわる。でもそういう部分も本当は大好きで。


「お、お金のことです」

「お金?」

「わ、私は欲しいブランドコスメは新作が出る前に予約して買うんです。その一個で幸せな気持ちになれるんです。

でもルイさんは、色んなお店で私に似合う色を選ぶように美容部員さんに言って……。合計金額は私の1ヶ月の給料超えていました」
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