有名小説作家の彼氏に別れを告げると全力で拒否された
「イヤならその時に言ってくれたら」

「普通は言わなくてもイヤだと分かります。私がルイさん以外の男性と同じことしても平気ですか」

「平気なわけない」

「……矛盾してますね。でもさすが作家さん。面白いキャラクターですね。見た目は物静かで、誠実で、一途そうなのに。

本当は無神経で無知でクズ。新作に出してみたらどうですか。楽しみにしています」



とっくに砂時計の砂は溢れ落ちていて。ガラスのティーポットの中は、苦そうな濃い紅茶の色になっていた。


ルイさんは私の毒舌に驚いたのか、じっと固まったまま。
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