線香花火が落ちるまで、君と最初のキスをする
本人から直接彼女のことなんて絶対聞きたくない…
だめなのに、泣いたら道に心配されちゃう
涙、止まってよ…っ
そんな心配をよそにぐっと肩を引かれて強制的に見つめ合わされる
道の線香花火もその衝撃で落ちて私たちを照らすのは月の光だけ
「俺が好きなのは鈴だっ!!」
突然声を荒らげるからびっくりして涙が止まる
え…………?
今…なんて……?
顔を真っ赤にした道は直視するのをこっちが躊躇ってしまうほど真剣でどうしていいかわからない
「な、何言ってるの…」
そんなわけないよ、だって彼女いるって…
「こっちのセリフだろ…
なんなんだよさっきから彼女彼女って」
「だ、だって…夏休み前に話してる子達が…」
「っ、それは…
俺が花火大会で鈴に告白するって話したから」
「でも、彼女できたって…」
「周りの奴らが茶化したんだよ、彼女でたきたも同然って」