線香花火が落ちるまで、君と最初のキスをする



ここは大人しくしていた方が良さそうだと本能的に理解する

だって…目が本気だよ



「ほら、早く
どーすんの?」




「は、花火…落ちるまで、なら…」




「離すなよ…」




苦し紛れにでた言葉と同時に道の手が重なって火がついた


道と唇が重なって一瞬息をするのを忘れる




「みち…んっ、すき、だいすき…」




「俺も、鈴がすきだ」





ぱちぱちと火花が散って交わった唇が何度も角度を変えて降り注ぐ







最後の夏

君と最初のキスをした




ねぇ、道

来年も、再来年も、ずっとずっと

キスをしよう


線香花火が落ちるまで












end…







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