線香花火が落ちるまで、君と最初のキスをする



「っ、…ふっ、ぇ」



頭ではわかってるのに、涙が止まらなかった


一人でよかった…
こんな所誰かに見られたら大変


…仕方ないでしょ?
何年も前からずっと好きだったのに

伝えられなかった自分のせい


今更道に彼女が出来たからって、喜びこそすれ泣くなんて

大切な人の幸せを喜べないなんて


最低だ、私…



「ごめ、っ…ごめん、道…」



怖かったの

ずっと仲のいい幼なじみだったから

告白なんてしてこの関係が崩れたらきっと私は立ち直れない


だったら幼なじみのままこの関係をいつまでも続けていたかった


そんな意気地無しの自分が悔しくて、悲しくて、憎らしくて


今は会えそうにないよ…






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