スーパーグレート




家を飛び出し、街道でタクシーを拾い、本田さんの家まで直行した。


本田さんの家は、タクシーで20分くらいの距離にあり、オートロックのマンションのエントランスで、本田さんの部屋番号を呼び出した。


「はい……」


出てきたのは、男の人の声だった。


「あの……」


僕は本田さんを呼んでもらおうと思ったが、やっぱりやめた。


もし、今ここで本田さんと会ってしまうと、それこそ終末だ。


いや、もうやってきているのだろうか。


なら、いっそ。


「すみません、本田さんと親しくしている者です。本田さんに伝えたいことがあって来ました」



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