《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を蕩けるほどに甘やかす〜ループ二度目なので溺愛は拒否させていただきます!
「……ねぇ、バカなの」
「は? 誰も来ない場所だからだ。おまえこそ、何かいかがわしい想像でもしたんじゃないのか」
「だっ、誰がいかがわしいのよ、あんたが乙女の私を寝所に連れて行くなんて言うからっ」
「もうすぐ夫婦になるのだからな。私の寝所に入れたって何の問題もなかろう、それとも」
唐突にぐい、と手首が強く引かれ、身体ごとレオヴァルトに引き寄せられた。
「私とシたいのか?」
言の葉の卑猥さとは裏腹に、才知《さいち》の輝きが宿る黄金《きん》の瞳が妖艶に細められる。
「あ、ありえない……っ! いかがわしいのは誰なのよ、このエロ黒騎士!」
ユフィリアが赤くなって豪語するのを、レオヴァルトはまるで楽しんでいるかのように一瞥する。
「おまえは……噂に違わぬじゃじゃ馬で、おまけに口も悪いのだな」
「余計なお世話、あんたに言われたくないわよ。それよりっ……」