《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を蕩けるほどに甘やかす〜ループ二度目なので溺愛は拒否させていただきます!
「レイモンド卿と君の関係が険悪なのはよくわかった。そこで頼みがある……大事な話というのはその事だ」
──今、『キミ』って言った??
「私の頼みを聞いてくれないか?」
声のトーンも表情もいつもの茶化すようなものとは明らかに違っていて、レオヴァルトが真剣なのだとわかる。いったいどこまでこの態度を真《ま》に受ければ良いのか……ユフィリアも戸惑ってしまう。
「たっ、頼み事をする時だけ態度が変わるのね。さっきまでおまえ呼ばわりしてたくせに」
「人にものを頼むときは低姿勢に。基本的な礼儀だろう?」
──やっぱりいけすかない。
「上から見下げておいてどこが低姿勢よ。礼儀がどうのって言うのなら、きちんと私の目線に立って、頭でも下げ……」