《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を蕩けるほどに甘やかす〜ループ二度目なので溺愛は拒否させていただきます!
「なっ、内容によるわよ。頼まれたってどうしようもない事だってあるし」
レオヴァルトがユフィリアを試しているようにも思える。この黒騎士がレイモンド卿の息のかかる人物なのは確かだ。
とにかく先ずはこの手を離してもらいたい。
何気に引っ張ってみるけれど、やはりしっかりと掴まれていて動かない。
レオヴァルトの親指が、ユフィリアの手の甲を滑るように撫でた。
「ねぇ、ちょっと……?!」
「私の妻になって欲しいんだ、正式に」
「……は?」
一瞬、何を言われたのかわからなかった。