《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を蕩けるほどに甘やかす〜ループ二度目なので溺愛は拒否させていただきます!

 夜な夜な『月夜の女神』になって治癒活動をしたいから、昼間は我がままで傲慢な聖女を装ってグラシアを温存している──なんて打ち明けられない。
 そもそもこの黒騎士がレイモンド司祭とどのような関係にあるのかも判然としないのだ。

「今はちょっと言えない。レイモンドと繋がってるあんたのこと、完全に信用したわけじゃないし」

「レオヴァルトだ」
「っ?! もう、いちいちうるさいなぁっ。じゃあ……長いし呼びにくいからレオね? レオっ」
「ああ、それでいい」

 ユフィリアはめんどくさそうに項垂れるが、レオヴァルトは嬉しそうにゆっくりまばたきをしながら頷いた。



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