《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を蕩けるほどに甘やかす〜ループ二度目なので溺愛は拒否させていただきます!
こうなればイザベラは、どんな汚い手を使ってでもユフィリアとレオヴァルトを別れさせようとしてくるだろう。
あわよくば「自分が後がまに」と考えているはずだ。聖騎士ルグランをユフィリアから奪い取ったのと同じに。そうなればルグランは用済みの箱のようにグシャリと潰されて捨てられるのだろう。
——レオヴァルトと別れるのは別にいい、むしろ好都合。
でも……っ、イザベラの思い通りにまた事が運ぶのはいやだ、どうしても……!
ユフィリアは煮えるような感情を表には出さずに仕舞い込み、ただ静かにイザベラを見つめた。思いがけない言葉が口を突いて出てしまう。
「イザベラ。あなたの申し出はありがたく受け取っておく。でも残念だわ〜! 私とレオヴァルトは想い合ってる。あなたがどんなに挑発したって、レオヴァルトはきっと折れない」
——いやいや、簡単に折れるかも知れないけどさ。
それに想い合ってるだなんて何言っちゃってるのよ、私は!