晩夏に出会う線香
その日から、真くんは学校に来なかった。
友達に理由を聞いても、分からなかった。
だから、思い切って先生に聞いてみた。
すると、全身の汗がスーッと引いていくほど、恐ろしいことを知った。
彼は……。
病気なのだと。
「あれ、蛍やん」
1ヶ月ぶりに見る彼の姿は、悲しいものだった。
前から細かった体は更に痩せ細り、顔が少しこけていた。
「アハハ、かっこ悪いなぁ。こんな姿見せとうなかったのに」
「……いつから?」
私の真剣な声に、真くんは窓の外を見た。