《新装・R15版》夜伽侍女が超絶鈍感を貫いたら、皇太子の溺愛が待っていました〜蟲姫は美しい蝶に夢を見る〜
「あの、白の侍女たちはお互いに嫉妬しないのですか? 好きな人が同僚の侍女と、その……職務とはいえ夜を過ごすのは、平気なのですか?」
「嫉妬だなんてっ。私たちができる立場ではないです。皇太子殿下は雲の上の存在ですから、初めからそういう役割を担う者なのだと割り切っているのではないかしら」
もちろん私もよ、とアリシアが薄く微笑んだところで、
———トン、トン
唐突に扉を叩く大きな音が部屋に響いた。
「……どなたかしら?」
アリシアが入り口に向かい、両開きの扉の片方を開ければ、
「嫉妬だなんてっ。私たちができる立場ではないです。皇太子殿下は雲の上の存在ですから、初めからそういう役割を担う者なのだと割り切っているのではないかしら」
もちろん私もよ、とアリシアが薄く微笑んだところで、
———トン、トン
唐突に扉を叩く大きな音が部屋に響いた。
「……どなたかしら?」
アリシアが入り口に向かい、両開きの扉の片方を開ければ、