《新装・R15版》夜伽侍女が超絶鈍感を貫いたら、皇太子の溺愛が待っていました〜蟲姫は美しい蝶に夢を見る〜
ちょと見るだけ。
興味をそそられるまま建物の扉に手をかける。
全面にガラスが貼られた双扉は施錠されておらず、軽く押せばスッと開いた。
一歩、また一歩……踏み入るなり、その壮大さに驚いてしまう。
高さが数メートルはありそうな植物が天窓を覆うように茂り、色鮮やかな美しい花々が咲き乱れていて。
見たこともない綺麗な鳥たちが木々の合間を飛び交い、愛らしい声で忙しそうに囀《さえず》っている。
なかでも目を惹きつけられたのは———蝶。
セリーナもよく知る美しい蝶が、この温室の中にいた。
「フレイア……!?」
興奮で気持ちがたかぶる。
宮廷に来てまで、セリーナが愛してやまない蝶——フレイアを眺めることができるなんて!
それも一匹ではなく蒼色《みどりいろ》の蝶が何匹も飛び交っている……まるで巨大な空間を制するみたいに。
興味をそそられるまま建物の扉に手をかける。
全面にガラスが貼られた双扉は施錠されておらず、軽く押せばスッと開いた。
一歩、また一歩……踏み入るなり、その壮大さに驚いてしまう。
高さが数メートルはありそうな植物が天窓を覆うように茂り、色鮮やかな美しい花々が咲き乱れていて。
見たこともない綺麗な鳥たちが木々の合間を飛び交い、愛らしい声で忙しそうに囀《さえず》っている。
なかでも目を惹きつけられたのは———蝶。
セリーナもよく知る美しい蝶が、この温室の中にいた。
「フレイア……!?」
興奮で気持ちがたかぶる。
宮廷に来てまで、セリーナが愛してやまない蝶——フレイアを眺めることができるなんて!
それも一匹ではなく蒼色《みどりいろ》の蝶が何匹も飛び交っている……まるで巨大な空間を制するみたいに。