モノクロ-厶
古くなった屋上のドアを開けると、少し涼しくなった風が頬を撫でた。
手摺りに寄り掛かり、空を見上げると、涼(りょう)と 見たあの日の空と、同じ色で・・・。
そんなことを思いながら、口ずさむ歌は、やっぱり涼と歌った歌。
-茜色の空に 君を重ねてみる。
やっぱり思い出すのは 君なのに。-
「なに-、金谷めっちゃ歌うまいじゃ-ん。」
!! 生徒会長に聞かれた・・・・。 涼にしか、聞かせたことないのに。