男主人公が私(モブ令嬢)の作る香水に食いつきました
「リーチェ?」
レオンの言葉にハッとして、やっとオットーの顔から視線を外した。
しまった。考え込んでしまってたせいで、挨拶されたのに返事を何も返してない。そんな私の様子を隣に立つレオンが訝しげに見てるし。
「失礼いたしました。なんとなく知り合いに似ている気がしたのですが、どうやら他人の空似のようです」
なんて言い訳をしながら、私はにこやかな笑みを浮かべて、再度オットーに視線を向ける。
「初めまして、私はリーチェ・ロセ・トリニダード。あなたがレオン様が雇ったという錬金術師ね?」
「ええ、そうです」
ニヤリとした笑い方も、どことなくヌメってるように見えて気持ちが悪い。これまたよくよく見てみたら、口元には歯垢がいっぱいついている。
それを見て背筋が震え、微笑んだ私の口元が引き攣るのを感じた。
レオンはなぜこんな人物を雇ったのかと本気で彼の神経を疑い始めたその時だった。
「こちらにいらしたのですね! って、わぁすごい!」
店内を見回っていたマリーゴールドが、私達の後を追ってやって来た。どうやら私がこの部屋に足を踏み入れた時と同様に、マリーゴールドも驚いた様子だ。
街の一角にあるお店の奥の扉を開いたら、こんな大自然と繋がってるなんて驚くに決まってる。
レオンの言葉にハッとして、やっとオットーの顔から視線を外した。
しまった。考え込んでしまってたせいで、挨拶されたのに返事を何も返してない。そんな私の様子を隣に立つレオンが訝しげに見てるし。
「失礼いたしました。なんとなく知り合いに似ている気がしたのですが、どうやら他人の空似のようです」
なんて言い訳をしながら、私はにこやかな笑みを浮かべて、再度オットーに視線を向ける。
「初めまして、私はリーチェ・ロセ・トリニダード。あなたがレオン様が雇ったという錬金術師ね?」
「ええ、そうです」
ニヤリとした笑い方も、どことなくヌメってるように見えて気持ちが悪い。これまたよくよく見てみたら、口元には歯垢がいっぱいついている。
それを見て背筋が震え、微笑んだ私の口元が引き攣るのを感じた。
レオンはなぜこんな人物を雇ったのかと本気で彼の神経を疑い始めたその時だった。
「こちらにいらしたのですね! って、わぁすごい!」
店内を見回っていたマリーゴールドが、私達の後を追ってやって来た。どうやら私がこの部屋に足を踏み入れた時と同様に、マリーゴールドも驚いた様子だ。
街の一角にあるお店の奥の扉を開いたら、こんな大自然と繋がってるなんて驚くに決まってる。