男主人公が私(モブ令嬢)の作る香水に食いつきました
「こんなに不潔で不吉そうな方は、初めて見ました!」
思わず膝カックンしそうになった。
マリーゴールドもこの景色に驚いたのかと思ったけど、どうやらオットーの姿に驚いただけだったみたい。
しかもその驚いた様子が嫌味を全く含んでおらず、むしろ少女が初めてのおもちゃを見るように瞳を輝かせて言うものだから、私の脳は一瞬、彼女が放った言葉の中から自動的に不潔だの不吉だのというワードを弾き出してしまった。
そのせいで、あれ、今マリーゴールドって毒っぽい言葉吐いたかな? なんて疑問さえ過る始末だ。
「オットー、いい加減そのふざけた容姿を元に戻せ」
ふざけた容姿を元に……?
どういう意味かと首を傾げながらレオンに視線を送ると、レオンは小さくため息をつきながら私に向けてこう言った。
「彼は容姿を変えられるんです。あれは本来の彼の姿ではありません」
「えっ? そんなことができるのですか?」
魔法使いでもないのに? 錬金術師って化学者と同じような位置づけなはずでしょ?
そう思って驚いた表情をしたまま、レオンから再びオットーへと視線を戻す。
すると、オットーは自分の顔を片手で掴むようにしてクックックと、肩を揺らしながら笑っている。
思わず膝カックンしそうになった。
マリーゴールドもこの景色に驚いたのかと思ったけど、どうやらオットーの姿に驚いただけだったみたい。
しかもその驚いた様子が嫌味を全く含んでおらず、むしろ少女が初めてのおもちゃを見るように瞳を輝かせて言うものだから、私の脳は一瞬、彼女が放った言葉の中から自動的に不潔だの不吉だのというワードを弾き出してしまった。
そのせいで、あれ、今マリーゴールドって毒っぽい言葉吐いたかな? なんて疑問さえ過る始末だ。
「オットー、いい加減そのふざけた容姿を元に戻せ」
ふざけた容姿を元に……?
どういう意味かと首を傾げながらレオンに視線を送ると、レオンは小さくため息をつきながら私に向けてこう言った。
「彼は容姿を変えられるんです。あれは本来の彼の姿ではありません」
「えっ? そんなことができるのですか?」
魔法使いでもないのに? 錬金術師って化学者と同じような位置づけなはずでしょ?
そう思って驚いた表情をしたまま、レオンから再びオットーへと視線を戻す。
すると、オットーは自分の顔を片手で掴むようにしてクックックと、肩を揺らしながら笑っている。