男主人公が私(モブ令嬢)の作る香水に食いつきました
「パーティは苦手なんだ」
はい。存じ上げております。
パーティピーポーなキールとの対比で、レオンは硬派。パーティなんて必要にかられなければ出席しないというのが通例だ。
でもそれなら、どうして今日は参加したんだろう? 皇室主催のパーティじゃないのに。
「ではなぜ、今日は参加されたのでしょうか?」
素朴な疑問を投げかけた私に、レオンはゴソゴソとポケットからなにかを取り出した。
……あっ、それは!
それは小さなガラスに入った、フレグランス。貴族達が持っても品を感じさせるようにガラスの素材やデザインにもこだわった、私の商品だ。
「この香水を作った令嬢が参加していると聞いたからな」
「それ、どこで……?」
驚いた。まさかレオンが私の香水を持ってるとは思わなかったんだけど。
レオンの大きな手の中で、携帯用の小さな香水瓶がプリズムに輝いている。
「これはトリニダード嬢が作って販売している商品だと聞いたが?」
レオンはほんのり眉間にシワを寄せ、私の顔を覗き見ている。その表情、メガトン級の破壊力だからやめて欲しい。
イケメンはどんな表情をしてもイケメンだから、イケメンと呼ばれる所以である。
「聞いた情報は確かだと思っていたのだが、違ったのか?」
「ああ、いえ、合っています。私の商品ではあるのですが……まさか侯爵様まで持っていらっしゃるとは思わなかったもので驚いてしまいました」
はい。存じ上げております。
パーティピーポーなキールとの対比で、レオンは硬派。パーティなんて必要にかられなければ出席しないというのが通例だ。
でもそれなら、どうして今日は参加したんだろう? 皇室主催のパーティじゃないのに。
「ではなぜ、今日は参加されたのでしょうか?」
素朴な疑問を投げかけた私に、レオンはゴソゴソとポケットからなにかを取り出した。
……あっ、それは!
それは小さなガラスに入った、フレグランス。貴族達が持っても品を感じさせるようにガラスの素材やデザインにもこだわった、私の商品だ。
「この香水を作った令嬢が参加していると聞いたからな」
「それ、どこで……?」
驚いた。まさかレオンが私の香水を持ってるとは思わなかったんだけど。
レオンの大きな手の中で、携帯用の小さな香水瓶がプリズムに輝いている。
「これはトリニダード嬢が作って販売している商品だと聞いたが?」
レオンはほんのり眉間にシワを寄せ、私の顔を覗き見ている。その表情、メガトン級の破壊力だからやめて欲しい。
イケメンはどんな表情をしてもイケメンだから、イケメンと呼ばれる所以である。
「聞いた情報は確かだと思っていたのだが、違ったのか?」
「ああ、いえ、合っています。私の商品ではあるのですが……まさか侯爵様まで持っていらっしゃるとは思わなかったもので驚いてしまいました」