友達オーディション
椎名のパシリになるためのもの?
そう考えると笑えてくる。

前方に千佳の後ろ姿が見えた。
千佳ももうフラフラで、飛ぶたびに転けそうになっている。

ねぇ千佳、こんなことをしてどうするの?
こんなことをさせる子が、本当に友達なの?

その背中に心の中で問いかける。
だけどそれもどうでもよくなるくらい疲れ切ったとき「はい、終了!」と、椎名の声が教室に響いたのだった。
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