友達オーディション
直樹からモップを受け取ってそう言うと、ようやく自分が血まみれになっていることに気がついたようで、椎名に許可を取ってトイレへ向かった。
「なんかこうしてみんなで掃除するのって不思議な気分」
もう1本のモップを持ってきた千佳が言った。
教室掃除はもちろん普段からしているけれど、今のメンバーはもう特別な仲間という意識になっているからだろう。
春美と重人は重たい英明の体をふたりでひきずって教室後方にいるしのぶの隣に寝かせている。
ふたりがひきずった跡にも血の筋がついているので、それも入念に掃除して綺麗にした。「やっぱり、教室は綺麗な方が好き」
椎名が満足そうに言うので嬉しくなる。
椎名は褒めてほしいときにちゃんと褒めてくれるから、信用度がどんどん上がっていくのだと思う。
椎名のためなら、なんだってできそうな気がしてくる。
「なんかこうしてみんなで掃除するのって不思議な気分」
もう1本のモップを持ってきた千佳が言った。
教室掃除はもちろん普段からしているけれど、今のメンバーはもう特別な仲間という意識になっているからだろう。
春美と重人は重たい英明の体をふたりでひきずって教室後方にいるしのぶの隣に寝かせている。
ふたりがひきずった跡にも血の筋がついているので、それも入念に掃除して綺麗にした。「やっぱり、教室は綺麗な方が好き」
椎名が満足そうに言うので嬉しくなる。
椎名は褒めてほしいときにちゃんと褒めてくれるから、信用度がどんどん上がっていくのだと思う。
椎名のためなら、なんだってできそうな気がしてくる。