友達オーディション
私もそれを真似して椎名に言われた通りブルーシートの上にクラスメートたちの死体を並べた。
千佳の体はまだ柔らかくて暖かくて、触れた瞬間に涙が溢れ出してしまいそうになった。
どうにか涙を押し込めて5人の死体をブルーシートの上に運ぶことができた。
「私は外へ出ているから、ビニールシートに包み込めるくらい小さいサイズになったら呼んで」
椎名はそう言うと自分だけ教室から出ていってしまった。
きっと硫酸で人が溶ける場面までは見たくないから逃げたんだろう。
そう思ってもなにも言えない。
代わりに椎名が教室を出たのを見計らって私は教室すべての窓を全開にした。
直樹がなにか言いたそうな顔をしていたけれど、椎名はいなくなったし硫酸でものすごい匂いがすることは目に見えている。
窓を開けると思いの外風が吹き込んできて、教室にこびりついてしまった血の匂いも椎名の甘い香水の匂いも吹き飛ばしてくれた。
千佳の体はまだ柔らかくて暖かくて、触れた瞬間に涙が溢れ出してしまいそうになった。
どうにか涙を押し込めて5人の死体をブルーシートの上に運ぶことができた。
「私は外へ出ているから、ビニールシートに包み込めるくらい小さいサイズになったら呼んで」
椎名はそう言うと自分だけ教室から出ていってしまった。
きっと硫酸で人が溶ける場面までは見たくないから逃げたんだろう。
そう思ってもなにも言えない。
代わりに椎名が教室を出たのを見計らって私は教室すべての窓を全開にした。
直樹がなにか言いたそうな顔をしていたけれど、椎名はいなくなったし硫酸でものすごい匂いがすることは目に見えている。
窓を開けると思いの外風が吹き込んできて、教室にこびりついてしまった血の匂いも椎名の甘い香水の匂いも吹き飛ばしてくれた。