貴方が此処に居るから
「もしもし、美綺?元気?」
「…うん、………………明けましておめでとう。」
「え?もう年明けたの?」
「はあぁ!?和也、何言ってん…」
いつも通りに突っ込もうとしたあたしを、和也が強制的に止めた。
「俺いま、地元の大学病院の前に居るんだ。30日から父さんの手術で、俺ずっと付き添ってて。」
長い、手術。
和也の父さんは、そんなにも危なかったんだ。
「…で、俺は病院入る時点でケータイの電源切っちゃったんだ。手術後の入院の手続きしたり、母さんが入院の準備の為に家に帰っても、俺は病院で待ってたし。」
入院の準備?
和也の父さんの手術、成功したの?
「で、ようやく出られたからケータイの電源入れたら、何か沢山メール届いてるし。取り敢えず美綺には心配かけたし、メールより先に電話しようと思ってさ。」
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