貴方が此処に居るから



「はい?」



「……………和也、どうやら美綺ちゃん、聞いてなかったみたいだぜ。」




仁君に言われて、気付く。
どうやらあたしは、大切な話を聞いてなかったらしい。







和也はフーッと大袈裟に溜め息を吐いて、あたしに近づいた。


……い、いや………。いくら和也でも、そんな近いと焦るんだけど………………(汗)。


和也は、あたしの耳元で囁いた。





「心配かけてごめんね。ありがとう。……俺、口は悪くても優しい美綺が好きだよ。」



…………あたしの顔が赤くなったのは、言うまでもない。



「……和也?…………どうか側に居て。」


あたしが呟くと、和也が微笑んでくれた。




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