妹が私の彼氏候補を連れてきました
「とにかく、もう泣いてないから離れて!」



「嫌だ……」




「はぁ!?ちょっと!」



何故か離れようとしない大輝。




何度か抵抗してみるが……やはり動かない。



カッチーン!



「いい加減に……しろ!」




ガンッ!



「痛っっ!!!」



思いっきり大輝の足を踏む音羽。



綺麗にヒットした衝撃により、足を抱えうずくまる大輝。




「ごっ、ごめん!」




とにかく今は、その場を去った。




――数日後


○学校・廊下


◇休み時間




「次は2階の理科室だよね」



「うん。今日は映像見るだけだよね?」



「そうそう。私、絶対寝るからよろしくね」



「寝るのはいいけど、後でレポート書かなきゃだよ?」




「……まぁ、その時の私が何とかしてくれるでしょ」



そんな超能力あなたにありましたっけ?




「あっ、やっぱり未来屋くんって5組の高橋さんと付き合ってたんだって?」



ピクッ――



聞き覚えのある名前。




「その前は1個上の先輩と付き合ってるって噂になってたけど?」
< 113 / 142 >

この作品をシェア

pagetop