妹が私の彼氏候補を連れてきました
「えぇ!?どういうこと!?」




「どういうことって、やっぱり気の合う同級生の方が好きになっちゃったんじゃない?しかも美人さんだし」



「ぜっーーたいに、ありえない!あの二人が付き合うだなんて、未来屋くんはお姉ちゃん一筋だよ!」




拳に力を入れながら話す光里。





「それは、最初だけでしょ?」




「今もだってば!」




「恋愛って心変わりするものなんだよ……最初は一途でも、後からーなんてよくある話でしょ?」




「でもっ――」



「光里、もうこの話は終わったの」



光の言葉を遮る音羽。




「今日はもう寝よう?」



「……わかった」




納得のいかない顔で出口へと向かう音羽。



最後にチラッとこちらを見て――



「少なくとも今まで私が見てきた未来屋くんは、お姉ちゃん以外に目移りするような男じゃないよ」




パタン――




一言だけ言い残して出て行った。


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