妹が私の彼氏候補を連れてきました
〇学校・体育館



今日の体育の授業は女子が跳び箱で、男子が野球。まぁ女子のほとんどは先生が男子に付きっきりでサボってるけど……。



「ねぇねぇ!音羽が付き合ってる彼氏候補の未来屋くんってもしかして未来屋 叶って名前じゃない!?」



「うん、そうだよ?」




「きゃーーー!!!!それホント!?」


うっるさい……。



「耳元で叫ばないでよ……」



「だって未来屋 叶くんって言ったら、1年生で1番人気のある子じゃん!文武両道にあのルックス、誰にも媚びないとこがまたギャプがあっていいって入学当初から噂なんだよ!しかもファンクラブまで出来てるらしいから」



まっ……まじか……。



「媚びないって……未来屋くん結構人懐っこくて、どちらかと言うと子犬系男子だと思ってたんだけど」



違う人なのでは?



「未来屋なんで苗字の人なかなか居ないんだから間違いじゃないよ!ほんと音羽ついてるね!」



バシッと私の背中を思いっきり叩く凛。



この馬鹿力!!!



それにしても確かに顔は整ってるとは思ってたけど、まさかファンクラブが出来るほどの人気者だとは。


そんな人気者の彼となんの取り柄もない私が付き合うって、不釣り合いじゃない?



昨日から、不安は募る一方だ。このままお試しを続けていていいのかな……。


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