妹が私の彼氏候補を連れてきました

花火大会

〇家・音羽の部屋


◇夜


夏休みに入り、今日は約束の花火大会デート。



私服で行こうとしていた私を光里が急いで捕まえて、浴衣を着させられている。



「本当にもう信じられない!デートは浴衣に決まってるでしょ!?私服だなんてこの妹が許しませんから!」



頬を膨らませながらも、器用な手つきで浴衣を着させてくれる我が妹。



「でも……人混みの中で浴衣って動きづらいでしょ?」



「それを我慢してまでオシャレするのがデートの醍醐味でしょうが!」



キュッ――



「うっ……!」



思いっきり帯を締める光里。



「いきなり締めないでよ!」
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