司法書士は看護学生に翻弄される
「だから僕はいいって言ったよね。だからそういうこと……いい加減怒るよ」
林さんの下腹部に手を持っていって、触ろうとする優菜を必死に阻止している。
「何でですか毎晩私だけ触られて、なぜ私は林さんを触っちゃいけないんですか?意味が分かりません」
「何で、いいでしょ。君、気持ちいいって言ってるじゃない?それで十分だろう。それ以上は僕はしない」
「だから理由を聞かせてください。何でですか病気ですか、興奮しないんですか?」
優菜は自分の色気で攻めるのは諦めて、プンプン怒りながら林さんの上に四つん這いになっていた。
自分の全体重で押さえつけているのに、林さんは腹筋で優菜ごと自分も起き上がり、君に僕は押さえつけられないよ、とそのまま彼女を抱きしめた。
とうとう優菜は泣き出してしまった。林さんは優菜を気持ち良くしてくれる。それはもう本当に、毎回意識を飛ばすくらい気持ちいい。
だけど、彼は一度も優菜を抱いてくれないのだ。
本当に抱かれたのは、優菜が初めてだったあの日のみ。後は毎日優菜だけが気持ちよくイカされ日々。
優奈がしようとしても、林さんは首を振ってだめだと言う。
「……林さんは、もしかして心に決めた人がいるんですか?あの人ですか?私知っています。彼女を裏切りたくないんですね……」
優菜は居酒屋で楽しそうに飲んでいたあの女性のことを思い出していた。
林さんは砕けた感じてとても嬉しそうに、私といる時よりも饒舌に話をしていたようだった。
居酒屋の外から見ても、二人の関係はとても親しい仲に見えた。
「……だれ?彼女って?」
林さんは虚をつかれたような顔をして眉間にしわを寄せた。
優菜は林さんと居酒屋で飲んでいた女の人の話をした。