司法書士は看護学生に翻弄される
看護師国家試験
2月某日看護師の国家試験が始まった。1日かけて10科目の試験だ。
その日ユウナは気分が悪かった、朝から体はだるく熱っぽいし吐き気がした。こんな大事な日に体調を崩すなんて……でも、今まで必死にやってきたんだからと、薬と栄養ドリンクを飲んで試験に挑んだ。
試験の出来はまあまあだった。たぶん無事に看護師になれるだろう。発表は3月、部屋に帰ってから緊張と疲れで優菜はそのままベッドに倒れ込んでしまった。
翌朝、体調を心配してくれていたのか、林さんが会社を休んで食事を作ってくれた。
「もう大丈夫です。昨日は緊張して体調を崩してしまっただけで、今日は普通に元気です!」
わざわざ、私のために会社を休んでくれるなんて、林さん、なんて優しいんだろう。
「そっか、じゃあ僕はずる休みになっちゃうね」
林さんは笑いながらそう言うと、温かいお茶を優奈に出してくれた。
「ありがとうございます」
笑顔でお茶を飲みながら幸せだなと、つくづく感じた。
「少しこれからのことを話したいと思うんだけどいいかな?」
「……はい」
改まった林さんの様子に、もしかしたらプロポーズかもしれないと優菜は身構えた。
ドキドキ心臓の音がうるさい。
嬉しかった。
もちろん返事イエス!