『ル・リアン』 ~絆、それは奇跡を生み出す力!~ 【新編集版】
何度電話しても、色よい返事は貰えなかった。
発毛剤を開発した研究者に面会の申し込みをしていたが、断られ続けているのだ。
彼と話すことさえできなかった。
秘書の段階で止まってしまうのだ。
「現在大変忙しく、お目にかかる時間を取ることができません。大変申し訳ないのですが、ご了承ください」
秘書の返事はいつも同じだった。
もちろん、諦めずに食い下がった。
粘りに粘った。
「わたしは怪しい者ではございません。最上製薬の社長であり、アメリカの大学院で博士号を取得した研究者でもあります。ほんの短い時間だけでも結構ですので、なんとかお時間を作っていただけないでしょうか」
しかし、秘書の返事は丁寧ではあったが冷たいものだった。
「大変申し訳ございませんが、何度お電話いただいても同じお返事しかできません。本当に時間が取れないのです。ご了承ください」
そして、電話を切られてしまうのだ。
もう10回以上同じ事を繰り返している。
これ以上続けても埒が明かないことは明白だった。
別の方策を考えなければならなかった。
だからあらゆる伝手を探し回ったが、人脈にその研究者と繋がっている人はいなかった。
なんの進展もないまま悪戯に時間だけが過ぎていくのを甘受するしかなかった。
発毛剤を開発した研究者に面会の申し込みをしていたが、断られ続けているのだ。
彼と話すことさえできなかった。
秘書の段階で止まってしまうのだ。
「現在大変忙しく、お目にかかる時間を取ることができません。大変申し訳ないのですが、ご了承ください」
秘書の返事はいつも同じだった。
もちろん、諦めずに食い下がった。
粘りに粘った。
「わたしは怪しい者ではございません。最上製薬の社長であり、アメリカの大学院で博士号を取得した研究者でもあります。ほんの短い時間だけでも結構ですので、なんとかお時間を作っていただけないでしょうか」
しかし、秘書の返事は丁寧ではあったが冷たいものだった。
「大変申し訳ございませんが、何度お電話いただいても同じお返事しかできません。本当に時間が取れないのです。ご了承ください」
そして、電話を切られてしまうのだ。
もう10回以上同じ事を繰り返している。
これ以上続けても埒が明かないことは明白だった。
別の方策を考えなければならなかった。
だからあらゆる伝手を探し回ったが、人脈にその研究者と繋がっている人はいなかった。
なんの進展もないまま悪戯に時間だけが過ぎていくのを甘受するしかなかった。