貴方と花火を
翌日
翌日。


__やってしまった。

何も考えていないのに昼になってしまった。

どうせ気まぐれで聞いてきただけだろうから、忘れているだろう。

「灯!弁当一緒に食べようぜ!」

うーん、私は涼平のそういうとこ嫌いじゃないよ、はぁ。

「____分かった」

弁当を食べながら他愛もない会話をする。

涼平に言わなくては、伝えなくては。

私がこんなに悩んでいるのも知らず、向こうはなんてことない気持ちで聞いてきたのだろう。

これが、片思いの辛いとこだ。

「あーそうだ。言おうと思ってたんだけど、日曜は暇だよ」

よかった。言えた。
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