貴方と花火を
「元々どこの学校にいたの?」

「家はどっちの方面にあるの?」

「部活ははいるの?」

「前の学校での部活は?」

次々に質問が飛び交う。

漣さんは聖徳太子ではないので、全ての質問には答えられなかった。

分かったことは、今まで帰宅部で、私と家の方向が一緒らしい。

「私と一緒だ!」

あくまでも、反応の一つだったはずなのに、漣さんは気がついた。

そして、漣さんと一緒に帰ることになった。

転校生のことが気になっているのは事実だが、放課後が来るのが少し不安になった。

私は明るく振る舞っているだけなのに、あの天性の明るさと対等に会話できるか怖かったのだ。
< 3 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop