ツカノマ・サマー
「真夏くんに話を聞いてもらってもいい?」
真夏くんはニコニコ笑って、
「もちろん」
と、私の頭をポンポンと撫でた。
「よし、じゃあ、最後にキスする?」
と、提案すると、
「……すみれちゃん、全然雰囲気がない」
なんて、真夏くんが笑った。
「それでも、好きでいてくれるでしょ?」
「うん、大好き」
チュッとキスをすると、真夏くんが、
「……離れがたいな……」
と、すねたような声を出した。
そんな真夏くんを見て。
(私、この人とずっと一緒にいるんだろうな)
なんて、わくわくするような、妙な確信が芽生えた。
サングラスをかけて。
私は真夏くんの部屋を出る。
「いってらっしゃい」
と、声をかけてくれた真夏くんに、
「いってきます!」
と、返事した。
そして。
私は。
私の部屋に帰って来た。
福田さんにものすっっっごく怒られて。
色んな人達に謝って。
きちんと、仕事に戻ることが出来た。