ツカノマ・サマー

「ううん」
と、首を振る。



「ティッシュを取ってもらったらさ、もうなんか、一緒に暮らしている感覚になっちゃって」



正直に言ってみたら。

真夏くんはきょとんとしてから、
「……何それ」
と、笑ってくれた。



その笑顔が。

この三日間の計画の全てだと思った。

私が雲隠れまでして、果たしたかった目的。



……真夏くんじゃないと嫌なんだ。

生まれて初めての、大切な初キス。



だから。

ねぇ、キスしようよ。

真夏くん。































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