ツカノマ・サマー

顔全体に、ニコニコしている顔文字が貼ってあるみたいに笑顔になった。



「はい」
と、タオルで手を拭いている真夏くんに渡す。



画面は見ないようにした。

真夏くんは、
「ん? なんか嬉しそう?」
と、不思議そう。



それから画面に視線をおとして。



「すみれちゃん」
と、私を呼んだ。



「何?」

「明日、悪いんだけど友達が来るかも」

「えっ」



「すみれちゃんがここに居るってバレたら……、さすがに大騒ぎになる、よね?」
















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