ツカノマ・サマー

「えー、そうだなぁ。活発で、豪快で、面白い人」

「へぇ! 豪快なんだね」

「そう、あきらの笑い声は遠くからでもわかるよねってみんなが言っているくらいに豪快」

「……いいね、笑い声が豪快って。元気が出るよね」



私も自然と笑ってしまう。



「うん。でも本人はおしとやかって言われたいって文句言ってたけどね」



「ふぅーん」



(……おしとやか、ねぇ)



少し黙っていた私に、
「ミルクティー飲む?」
と、真夏くんが尋ね、再びキッチンに向かう。



真夏くんが淹れてくれたミルクティーは。

甘くて優しい、まろやかな味がした。



飲んでいる間、小春の話になった。



「小春、身長伸びたよね」

「昔は小さかったからなぁ。背の順で並んだ時、一番前で嫌だって泣いていた時があったよ」



そう言って、真夏くんがクスクス笑っている。



「真夏くんと小春って仲良しだよね。私、きょうだいがいないから、ちょっと憧れてたよ」
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