ツカノマ・サマー
「そうだったんだ。でも、小春が前に言ってたよ。すみれちゃんのこと、お姉ちゃんだって思ってるって」
「えっ?」
「三人できょうだいみたいだよねって」
(小春……)
感激した。
今度小春の好きなチョコレートのお菓子をいっぱい買って、会いに行かなくてはと思った。
ミルクティーを飲み終わり、マグカップを洗ったら。
洗面所でふたり並んで歯磨きをした。
「じゃ、寝ますか!」
私が言うと、
「小春が泊まったりする時に寝てる布団があるから、出すよ」
と、真夏くんがローテーブルをずらして、床に布団を敷いた。
「なんでベッドからそんなに離して敷くの?」
「え、だって、それは」
真夏くんが言い終わらない内に、私は布団をベッドのそばにくっつけるようにずらした。
「ほら、寝よう!」
と、私が布団に入ろうとしたら、
「いや、オレが床で寝るから」
なんて言って、真夏くんが私にベッドで寝るように目でも訴える。
「じゃあ、ベッド、お借りします」
若干申し訳なく思いつつ、電気を消して、ふかふかのベッドに入った。