ツカノマ・サマー

「基本的にジャガイモのポテトコロッケなんだけど、ポテトの中にわざとゴロゴロしたジャガイモの食感も味わえるようにしているのよ」

「へぇ、美味しそう……!」

「犬飼くんもいつもコレよね」

「あ、はい。美味しくて」



おばさんにゴロポテコロッケを二つ、カニクリームコロッケとカレーコロッケを一つずつ頼むことにした。



「いつもありがとうね!」
と、おばさんがコロッケを包んだパックを真夏くんに渡す。



「また来ます」



そう言った真夏くんに続けて、
「私も、また来たいです」
と、お辞儀して伝えた。






「ちょっとだけ回り道して帰る?」



真夏くんが商店街を抜けて、近くの川原につれて行ってくれた。



川原のそばは遊歩道があって。

太陽が反射してキラキラ輝く水面を目で楽しみながら、真夏くんとふたりで歩く。



「キレイだね!」

「うん。春は桜も咲いててもっとキレイだったよ」

「へぇ、見てみたいなぁ」



私が言ったその言葉に、
「見に来ればいいよ」
と、真夏くんが答えた。
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