子犬系男子は待てを知らない
「すみません、雪平くん怪我してるみたいなので保健室に連れていきます!」
──そうして、保健室にやって来たのはよかったんだけど。
聞いてない。
「いつ戻って来るんだろうね」
先生が、いないなんて!
悲しくも〝外出中〟とドアに貼られた貼り紙を見て、撃沈。
だけど、ええい。
ヤケクソで開けてみたら。
「あれ?」
うっそ、ラッキー!
絶対鍵閉まってると思ってたのに。
どうやらあたし、今日はついてるみたい。