子犬系男子は待てを知らない
緊張で手が震える。
「桃園さんって、雪平くんと……」
怖い。でも、どうしても知りたいから。
「雪平くんと、どんな関係なのっ!」
勢いに任せ言い、ぎゅっと拳を握りしめた。
すると。
「美織ちゃんは、中学の時の同級生だよ」
少し意外そうな顔をしてから、雪平くんが答えてくれた。
「俺がこっちに引っ越してきて、しばらく会ってなかったから……。この前学校で見かけた時はびっくりしたけどね」
「そうだったんだ……」