子犬系男子は待てを知らない
「もしかして、嫉妬してくれてた?」
「えっ?!」
かぁぁと一気に顔が熱くなった。
やばいやばいやばい。
落ち着けあたし。
これじゃあ、気持ちがバレちゃう……!
「や、違っ……! ちょっと気になっただけで」
「俺たちはただの友達だよ」
慌てて心臓を鎮めるあたしに、すかさず落とされたのは悪戯な笑み。
「友達……?」
「そ。名前は……前に苗字呼びは苦手だって言われたから、そう呼んでるだけ」
「そっ、そっか」