子犬系男子は待てを知らない


そんな言葉につられて屈んだ雪平くんの耳元で、彼女は何やら内緒話を始める。

そしてすぐ。


「えっ!?」


と、雪平くんが驚いたような声をあげたかと思うと、その顔はみるみるうちに赤く染っていって。


今度は雪平くんの目があたしを捉えた。

と思ったのに、すぐにむこうへ向いてしまった。


ちょっと、なになに。

なんなの?!



「ねぇ──」

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