子犬系男子は待てを知らない
あれ? いない!?
ちょっと待って。もしかして、桃園さんが……?
「どうしよ愛花……」
そう、隣を見た時気づいたんだ。
「……愛花!?」
どこ行ったのよ。
待っててとか言ってたくせに!
教室の外を見ても見つからず、あたしは混乱に陥る。
「山岡くん!」
とその時、同じくシフトを終えたはずの彼を見つけて声をかけた。
その周りには、おそらく剣道部仲間だと思われる男の子が3人いたけど、そんなの気にせず続ける。