子犬系男子は待てを知らない


「な、なに……?」


心配になって覗き込む。

すると手の隙間から見えた目が、あたしを睨むように見た。


「せっかく璃子ちゃんのこと抱きしめたくなったの我慢してたのに……」

「えっ……ひゃあっ!」


ぎゅうっといきなり大きな腕に包み込まれ、声をあげてしまった。


「俺の想い舐めないでよ」

「え?」

「簡単に嫌いになるとかありえないから」


わっ。


「どんな璃子ちゃんでも受け止めるって言ったでしょ」

「……う、ん」


……わ〜〜っ。


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