子犬系男子は待てを知らない
「大好き〜」
周りなんて気にしない。
あたしは胸いっぱいの想いが、抑えられなかった。
「あんた、頭でも打った?」
案の定、変なものを見るような目が向けられちゃったけど、それでもいい。
「愛花のツンデレ!」
「は、どこがよ」
愛花には色々と支えてもらった。
一番近くにいて、一番に心配してくれて。
あたしは、この関係がたまらなく大好きなんだ。
***
さて、と。
「次どこ行く?」
パンケーキを美味しく平らげ店を出たあたしたちは、少し歩いた先で会議を始めた。
あたしと愛花は、昔から行き当たりばったりが恒例行事みたいなものだ。
実際、今日遊ぶのだって急遽昨日決まったことで、
【明日ひま? デートの感想きかせて】
なんていうメッセージがきっかけのこと。
言うまでもなく、帰り道の時に鳴ったバイブレーションの正体だ。