子犬系男子は待てを知らない
きゃ〜〜〜っ!
やだ、あたしったらもぉ〜〜〜!
自分の妄想にドキドキしちゃい、熱を帯びた頬に手を当て身をよじった。
「いいなあ……」
自らの唇に指で触れ、思いを馳せる。
……雪平くんも。
あたしとまたしたいって、思ってくれてるのかな……?
早く会いたい。
昨日会ったばかりだけど、もう恋しくなってる。
好きって認めてから、どんどんどんどんあたしの中が雪平くんで埋められてるみたい。
こんなにも好きって気持ちが膨らんでたなんて。
変な感じ。
自分でも驚いちゃう。
……あ。
ふと、何時か確かめようとして思い出した。
そういやさっき、LINEが来てた気が。
それどころじゃなくて見てなかったけど……。
「ふふっ」
雪平くんだったらいいなぁ。
ふんふんふ〜んと鼻歌を歌いながら、スマホを取り出す。
しかしすぐに、ピタリとその指が止まった。
「……遥斗?」
あたしは目にしたその名前と内容に、暫く次の動作を忘れて固まってしまった。