子犬系男子は待てを知らない
🍓悪夢は起きてもすぐには覚めない
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夢だったらよかったのに。
何度思ってもそれは現実で、漫画のようにつねってみた頬が痛い。
とあるカフェのソファー席に座ったあたしは、ドクドクと全身が脈打つ感覚に必死に耐えていた。
どうしてこうなったんだろう。
わかる……けどわかりたくもない。
ただ一つ言えることがあるとするならば。
「添田 遥斗です」
「雪平 諒です」
この場が、ものすごーーーく、気まずすぎるということ。
それは、今から2日ほど前の話──。