子犬系男子は待てを知らない
……って、やば。
何変なこと考えてるんだろ、俺。
「とにかく、心臓がもたないから──」
「嬉しい」
「え?」
「あたし、少しは諒くんのことドキドキさせられてるんだね」
何を当たり前のことを言ってるのか。
璃子ちゃんは、意外とこういうところは鈍いらしい。
「いつもしてるんですけど」
そう呟いたら、璃子ちゃんは今までに見たことのないくらい真っ赤な顔になった。
「あたしも、してる……って、わっ」