子犬系男子は待てを知らない


「じゃああたしとそういうことするの、嫌じゃないってこと……?」

「あっ、当たり前じゃんか」

「ほんとに?」

「ほんとだってば。むしろその……璃子ちゃんがいいなら、したい、です」


ドキッ。


わーーーっ。どうしようどうしよう。

……嬉しい。

あたしだけじゃなかったんだ……。


「でも今日は璃子ちゃんに勉強教えるって約束だったし、あんまり意識しないようにしてたんだけど……。なんか今日の璃子ちゃん妙に距離近いし、挑発的だし」


ギクッ。


「これでも必死に耐えてたんだよ? 璃子ちゃんは勉強しに来てるのにそんな目で見ちゃダメだろって。……なんか、ごめん」

「ううん、あたしこそ」


……いや、完全に悪いのあたしじゃん。

邪念ありまくりでここに座ってた自分が恥ずかしい。

というか。

< 346 / 352 >

この作品をシェア

pagetop